夢の中で私はルパンでした。
次元が、そっと肩を抱いてくれた。
思い切って言おうとしたのよ、オレ本当は女なんだって。
でも言えなかった。
幸せだったから、このままでいたいと思った。
でも、とても悲しくなって泣いた。
そしたら次元がぎゅっと抱きしめてくれた。
ひょっとして次元は、気付いているのかな。
言ったとしても、自分には女として自信がなかった。
こんな自分、女だというのも滑稽だと思ったよ。
目の前に海が広がってたなあ。
灰色の海。
霧がかかってて何も見えなかった。
ありのままの自分をさらけ出しても、受け止めてくれる胸を捜してた。
とても、孤独でひとりぼっちだった。
本当の自分を誰も知らない、と感じてて。
自分自身の気持ちが表れてしまったと思われる夢。女である事を否定されるというのは、ずっと昔からそうだったけど、それは自分が本当は女だから嫌なんじゃなくって、本当の自分の居場所がない事が孤独だった。半分男で半分女で、そのどちらでもあり、どちらでもない心。そういう心の持ち主も、私以外に世の中にはいるよ、というのが徐々に判ってきてからこういう悲しい夢を見る事はなくなりました。
しかし、今ではそれは幼い頃からの、トラウマの自己暗示だった事も判りました。その催眠が解けたのは、忘れていたかった過去と向き合う事で昔を思い出し、ありのままの姿を受け入れてくれた人達に出会えたから。中にはそういう心因性の病がこの世にある事を信じずに離れて行った人達もいる。それもまた別の形の孤独だけど、今の私は自分に正直であることを選んだのだから後悔はしていない。
3/16(Thu) 01:59
コメント修正2010年7月
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