4      愛のフォルテシモ4
 
 
 
『昨夜未明D刑務所内に、既に逮捕されていたナザロフ組織の残党と思われる男性数名が軍事用ヘリコプターで空から襲撃し、収容されていたナザロフとその一派を脱獄させました。ヘリコプターは近くの軍事基地から盗み出されたものと思われ、警備に当たっていた警備員二人と、警察官3人が負傷、うち一人は重傷です』
 
 
 
五右ェ門と不二子はテレビの画面を二人揃って立ったまま静視している。
 
不二子の手にした、洗面器にかけたタオルが浸された熱い湯で煙をたてていた。
 
五右ェ門の手には救急箱が握られている。
 
二人は隣の部屋のドアを開けようとして、しかしそこから動けずに数分が経過していた。
 
 
 
『御覧下さい』
 
 
 
眼鏡をかけた小太りのレポーターは残雪を蹴って、大げさにRホテルへと走る。
 
周りはパトカーと救急車に囲まれ、明け方の空の下、慌ただしく人影が行き交っている。
 
ホテルの周りに張り巡らされた黄色いロープに、レポーターはカメラを誘導させながら立ち止まった。
 
 
 
『あの窓からヘリコプターは店内に向かって、店員と店の客に無差別に発砲したのです!今も尚、負傷した方々が次々と救急車に乗せられていきます』
 
 
 
画面は刑務所の警備をしていた管理者側の記者会見になる。
 
深々と頭を下げ、弁明を繰り返す男に質問がとぶ。
 
 
 
『すると、管理側に手落ちは無かったという事でしょうか』
 
 
 
フラッシュの点滅に頭を下げた刑務所警備隊長の中年男は唇を噛み締める。
 
 
 
『ええーー・・・年末から元旦にかけてということで、人員の整備が通常通りには行えなかったのは事実でありますが・・・』
 
『すみません、通常、とはどういう意味でしょうか』
 
 
 
若い女の質問。
 
 
 
『ええーー・・・通常ですと、ナザロフ組織の管理指揮は、事件担当の銭形警部に全権委任をしていたのですが、彼が休暇を取り、管理体制に変更のあったその日を狙って、計画的に脱獄が行われたものと推測しております』
 
『何の目的で彼らがRホテルへ無差別発砲したか、お分かりなんでしょうか』
 
 
 
男の質問。
 
 
 
『ナザロフ組織の行方は判ってるんでしょうか』
 
 
 
別の男の質問。
 
 
 
額の脂汗をぬぐう中年男に、ようやく不二子と五右ェ門は体の向きを変え、ドアノブに手をかけた。
 
鍵穴にキーを挿して回す。ドアの向こうは薄暗い。
 
その暗さに白色がぼんやりと輪郭を伴って浮かんでいる。
 
ベッドの上で、包帯を巻いた次元が半身を起こしているからだ。
 
包帯は腕だけではなかった。
 
胸の打撲や裂傷もまた、彼の半裸をばらばらと覆っていた。
 
開かれたドアの隙間から流れ込む、レポーターの早口な、雑音。
 
そして、テレビモニターの明かり。
 
 
 
「次元、包帯を変えるわ」
 
 
 
不二子は膝を折って次元の側に洗面器を置いた。
 
五右ェ門が部屋の明かりをつける。
 
次元は無言だ。
 
侍が近づき、箱から新しい包帯を取り出して並べ始めると、次元はようやく口を開いた。
 
 
 
「随分、慎重だな」
 
 
 
五右ェ門の手が止まる。
 
 
 
「ご丁寧にドアに鍵を掛けやがって、俺はルパンと違って脱獄は得意じゃねえんだ。
武器を探そうにも、気づいたらマグナムは没収ときてやがる」
 
「こうでもしないと、あなたルパンを探して飛び出しちゃうじゃない」
 
 
 
不二子が次元の包帯を解き始めた。
 
次元がルパンを握り締めていた腕は骨折していた。
 
それをみて不二子は溜息をこぼした。
 
 
 
「次元、信じろ。ルパンは必ずオレ達が助けだす」
 
 
 
五右ェ門は再び振り返ってモニターを観る。
 
ホテルの周りは警察が辺り一帯、逃げ遅れた負傷者を捜索しまわっていて下手に近づけない。
 
しかしこれはかえって好都合だった。
 
ルパンが見つかったとしてもそれで命が助かるなら今はその方がいい。
 
少なくとも、ナザロフ一派も派手には動けないはずだ。
 
だが、ルパンらしき人物がみつかったという情報も昼過ぎになった今もまだ入ってこない。
 
 
 
「今日までにルパンが見つからなかったら、オレは不二子と一緒に警察に紛れて、崖下を探す」
 
 
 
五右ェ門の言葉に次元は即座に答えた。
 
 
 
「俺もつれていけ・・・ルパンが待ってるんだ」
 
 
 
次は五右ェ門が無言だ。
 
暗に次元を制するまなざしを向けている。
 
それを見た不二子は立ち上がると、自分のズボンの腰に突き挿したマグナムを抜いた。
 
 
 
「はい」
 
 
 
ぽん、と掏り取っていた男の銃を投げる不二子に、次元はふいをつかれ、あわててそれをキャッチする。
 
五右ェ門も目を白黒させ次元と顔を見合わせた。
 
不二子は唇を曲げて微笑む。
 
 
 
「デートの約束に遅れてばかりの男なんて、同じ女として許せないのよ。
でも、まだ使っちゃ駄目よ。そんなんで腕を使えなくしたら、大事な彼女が可哀相だもんね」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
翌朝、崖下の捜索を続ける部隊の車に不二子と五右ェ門は忍び寄る。
 
車内でまだ高いびきをかいている二人の男の口を塞ぐと、素早く外へ出た。
 
戻った五右ェ門と不二子は長い髪を目深に被った帽子に隠し、不二子はさらに大きな胸を変装用の下着で押さえつけている。
 
 
 
「苦しくないか」
 
 
 
五右ェ門が気遣うと不二子は肩をすくめた。
 
 
 
「ほんと、こういうときだけは邪魔だなって思うわよ。アタシだって好きでこんなに育てたわけじゃないんだから」
 
 
 
五右ェ門が笑う。
 
次元はこのホテルがよく見渡せる丘の上に停めたフィアットから、骨折していない左手で望遠鏡を握り、様子をみているはずだ。
 
 
 
朝の集合・号令。
 
 
 
「部隊、C班!」
 
「はいっ」「はいっ」
 
 
 
五右ェ門はいつもより高い声で、不二子は逆に男の声をつくり号令に返事をする。
 
列に加わり、崖下を降りる。
 
場所はルパンが落ちていった、枯れ木の生えた真下だ。
 
崖が崩れた辺りには血の跡。
 
五右ェ門の剣に倒れたナザロフの一味の身体が転がっていた。
 
警察も救急隊もこの様子をみて、その下にも誰か落ちたのではと懸念していたのだ。
 
ロープを伝い、下へ降りる不二子と五右ェ門。
 
他の捜索員と共に、草をわけ、岩陰をのぞく。
 
ルパンの名を呼べないことに苛立つ。
 
突然、辺りにスピーカーを通した若い声が響いた。
 
 
 
「誰か、いませんかあ!いたら、返事してくださーーい」
 
 
 
ややアメリカ訛りのある日本語だ。
 
五右ェ門と不二子がそちらを向くと、岩陰を軽々と飛び越えながらその青年に近づく男がいる。
 
 
 
「どうだ、誰かいたか」
 
「銭形だわ」
 
 
 
不二子と五右ェ門は目をあわせ、二人はとっさに後ろを向いた。
 
耳だけを、そばだてる。
 
 
 
「いえ警部、誰も。でも変ですね。落ちた様子があるのに誰も落ちてないなんて。ひょっとして、崖崩れも岩や木が落ちた跡じゃないですか」
 
 
 
スピーカーマイクを降ろし、青年が尋ねる。銭形はかぶりを振る。
 
 
 
「だったらいいが、あの雪の跡は明らかに争った跡だ。ナザロフとああまで争う必要があるのは、最近の事件簿を見た限り理由はひとつしかねえだろう、ビッキー」
 
 
 
銭形は落ち着きなく、言いながらも辺りを探し回っている。
 
 
 
「ルパンですか」
 
「そうだ。ナザロフの奴はルパンに双子のルビーを盗まれ、それをきっかけに逮捕された。見かけは宝石商だが、実態はマフィアと変わらん。ああいう連中は受けた恨みは忘れんもんだ」
 
 
 
銭形は大きな岩に足をかけ、よじ登ると周りをみた。
 
谷底に残雪が溶けて出来た水の流れがあった。
 
なだらかな坂を描いて流れていく。小さな流れだ。
 
しかし・・・。
 
夕べの雪はやみ、朝方には氷点下まで気温が下がった。
 
小さな水の流れる側には薄く氷を張り詰めた路があった。
 
襲撃の夜、あの氷がもし、張ってなかったとしたら。
 
そしてその下はおそらく。
 
 
 
「川か・・・・」
 
 
 
銭形は顎に手をやり、その先をみやった。
 
 
 
 
 
 
 
 
捜索は夕方まで続けられた。
 
ホテルの負傷者の救助は全員確認がとれた。
 
ただし、二名をのぞいて。
 
銭形の入手したホテルの予約表にははっきりと「ルパン三世」とあった。
 
「カップルの予約席」相手は「次元大介」。
 
これでルパン達が見つからなかったら事実上、現場捜索は打ち切りだろう。
 
ルパン達がアジトに無事戻った可能性も否定できない。
 
相手は犯罪者だ。
 
書類報告で確実に「彼らが居る」ことを立証出来なければ捜索の追加予算はおりない。
 
一般人と違い、万が一彼らが此処でくたばっていたとしても世間は冷ややかだ。
 
何よりも、長年ルパン逮捕に掛かる莫大な公費予算オーバーの方がはるかにマスコミの風当たりは強い。
 
誰の手も汚さず彼らが死ぬことを望んでいる者も多くいる。
 
銭形は眉間に皺を寄せた。
 
 
 
「・・・・引き上げだ」
 
 
 
銭形はビッキーに告げた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「次元、見つからなかったわ。今から別の場所を・・・」
 
 
次元の待つフィアットの側に着いた不二子は、目指す男がいないのに気づく。
 
先に到着していた侍が、不二子を見据えたまま、黙って剣の矛先でホテルを指した。
 
黒尽くめのその男は、誰もいなくなったホテルの前へ来るとロープをくぐって中へ入っていた。
 
床はガラスの破片と、銃の薬きょう、倒れた椅子、穴だらけにされたテーブルらが、足の踏み場もない位に広がり倒れている。
 
次元はルパンと過ごした日を思い出しながら奥へと進んだ。
 
レストランの入り口では、潰された一輪の薔薇の残骸を見た。
 
 
 
 
 
 
そう、オレはここでルパンを呼んだ。
 
何故かあいつは仕事でもないのに、女の服を着ていたっけ。
 
どこかで見た事があるな、あのドレスは。
 
何が恋人ごっこだ。オレ達が何年つきあってきたと思ってる。
 
そんな可愛らしい真似しないと確かめ合えねえ仲でもねえだろう。
 
だが・・・。
 
 
 
 
 
ナザロフ達をかわした4つのポイント地点を辿りながら奥に進んだ次元は、踵の折れたヒールと、踏まれた靴の跡でひしゃげたバックをみる。
 
ハンドバックの周りには、口紅とコンパクトが落ちていた。
 
どちらも、買ったばかりとみえて殆ど使われていない。
 
自由の利く片腕でコンパクトを開けると砕かれた鏡が過去をさらう砂時計の様に、ざらざらと零れた。
 
 
「ルパン・・・」
 
 
次元は俯くと、日暮れる夕陽を浴びて立ちすくんだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
丁度そこから数百メートル離れた場所で、同じ夕陽に身をさらしながら二人の男が会話を交わしていた。
 
頭には工事用ヘルメット。小型のサーチライトがついている。
 
もう夜に近い時間になりかけていた。
 
背の低い太り気味の男が谷底に空いた幾つもの洞穴に出入りしながら、長身のサングラスをかけた男に尋ねる。
 
 
 
「兄貴、いつまで探せばいいんだい。もう暗いし、いい加減、腹も減ったし・・・」
 
「ちっ。お前はいつもそればっかだな。双子のルビーが先にサツに見つかったらどうする」
 
「ほんとに、この崖下に落ちたのか」
 
「ルパンが持ってりゃな」
 
 
 
長身の男も銃を手に、洞窟の出入りを繰り返している。
 
太り気味の男は疲れたように石の上にへたりこんだ。
 
 
「ルパンって、あのアルセーヌの孫とかいう怪盗のこったろ。だけどよ、落ちた場所とは違うぜここ」
 
「ボスがいうには、とにかくあれだけサツが崖下を探しても見つからなかったってのは変だ。奴はどっか洞穴かなんかに身を顰めてるに違いねえ、ってよ。洞窟があるのは地図で見てもここしかねえんだがそれにしちゃ、落ちたとこから遠すぎら・・・」
 
 
長身の男の携帯が鳴った。
 
山岳ダムの工事用に開発された周波の強い特別製だ。
 
途切れ途切れの音声を拾いながら、長身の男は掛けてきたボスの指令を聞く。
 
 
『ラッキーか。どうだ見つかったか』
 
「それが、まだなんで・・・それに、幾らルパンが手負いとはいっても万一ってことがありますぜ。せめて、もう少し大人数で探さないと、俺たち二人じゃやられちまうかも」
 
『馬鹿野郎、今目立ったらサツに見つかっちまうだろうが!交代でやらせてやってんだから文句いうな』
 
 
プツリと携帯は切れた。音声の途切れかと思いラッキーはしばらく待つが、やがてそれは相手が切った為だというのを悟る。
 
 
「くそ。相変わらずだぜ・・・・おい、ブッチャー!どこへいく」
 
 
いつのまにか長身の男、ラッキーの相棒であるブッチャーは洞窟とは離れた場所まで移動していた。
 
 
「この先、川があるんだろ。水飲んでくる」
 
「よせ、腹を壊すぞ!・・・行っちまいやがった」
 
 
朝方凍っていた川も夕暮れ時にはその流れをやや戻していた。
 
徐々に急坂になっていく斜面は水の流れに速さを与え、固形化されるのを防いでくれているらしい。
 
ブッチャーは身をかがめた。働きづめで咽喉がからからだ。
 
ラッキーはああ言ったが、子供の頃からスラム街で育ち、ろくな物しか食べてこなかった自分は多少のことでは腹を壊さない自信がある。
 
それより、空腹の方が耐えられない。
 
川に口付けようとした彼は、そこで奇妙な物を見る。
 
枯れ木の上に横たわった白い身体。人間の様だ。
 
もしや。ブッチャーは顔を確かめようとそろそろと足をしのばせ、覗き込んだ。
 
 
「あ・・・あ・・・こいつだ。いた、いたーーーっ」
 
 
煙草に火をつけていたラッキーは、ライターをしまうのもそこそこに駆け出した。
 
ブッチャーが早く来いとばかりにルパンを指差し手招きしている。
 
 
「こいつ、枯れ木ごと川の流れに乗って流されてきたんだ。お陰で大して濡れてないみたいだけど・・・なあ、こいつ死んでるんじゃねえか」
 
 
ラッキーがブッチャーを後ろにやるとルパンの鼻先に手の平を被せる。
 
 
「いや・・・まだ息がある。こいつがルパンか?噂じゃやたら恐ろしい悪魔みたいな奴だと聞いてたが・・・えらく、きゃしゃな男だな。とにかく、ルビーを探せ。体のどっかに隠し持ってるはずだ」
 
 
ブッチャーが横になったルパンの体を抱くようにして仰向けにする。
 
 
「う・・う〜〜ん・・・・」
 
 
ルパンが軽く唸る。ブッチャーは体をまさぐる手を止めて照れたようにラッキーに言う。
 
 
「・・・でへへ、兄貴。こいつ色っぽい声出すなあ」
 
「気色悪いこというな!こいつは男だぞ」
 
 
やがてブッチャーがルパンのポケットからルビーを取り出し、にんまり笑う。
 
しかし他は無いと頸を横にふるとラッキーは喜色ばんで携帯を鳴らした。
 
 
「ボス、見つかりましたぜ、ルパンと、ルビーの片割れが」
 
 
ナザロフはややあって応えた。
 
 
『よし、ルパンごとつれてこい』
 
「え。放っておきゃこいつ凍死してくれますぜ。何もわざわざ助けることは・・・」
 
『半分しかねえってことは、ルパンの仲間がルビーの片割れを持ってるということだろが。このチャンスに人質にしないでどうする、間抜けが!』
 
 
ラッキーはそれを聞くと顔をしかめ、携帯をブッチャーにつきつけた。
 
 
「なに。オレが今度話すの?」
 
「ああ。お前みたいにのんびりしてる奴の方が、下手な口ごたえしなくて済みそうだからな。畜生、手間かけさせやがって・・・・よっせと。・・・ん?」
 
 
ルパンをおぶったラッキーの顔がみるまに赤くなる。汗が浮かぶ。
 
 
『どうした』
 
「・・・まさか・・・でもそんな・・・しかしこの感触は・・・」
 
 
長身の男は背中に当たる柔らかな刺激にうろたえ咽喉を鳴らすと、恐る恐る今度は下半身を背に押し当てる。
 
 
「ひっ」
 
 
ラッキーはブッチャーの持つ携帯に頭ごと押し付けると叫んだ。
 
 
「ボ、ボス!お・・女・・・・こ、こいつ・・・」
 
『周りに女でもいるのか』
 
「そうじゃなくて、ボス、女だ。ルパンは、女ですぜ!」
 
 
ブッチャーは目を丸くしている。事態が飲み込めないようだ。
 
ラッキーは携帯を耳から外した。
 
 
「あ・・・切れた」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「どうしたの、ナザロフ」
 
 
郊外の閑静な平屋のビル。
 
携帯を切ってソファーに放り投げた裸の男に、隣で眠っていた厚化粧の女が聞く。
 
 
「いや・・・部下が酔っ払ってるらしい。それより喜べ、ルビーの片割れがみつかった」
 
 
ベッドの上の女は甲高く笑うとナザロフの首に腕を巻きつけ、頬にキスを降らせた。
 
ナザロフは女を乱暴に突き飛ばした。
 
 
「顔はよせといっただろう!まだ判らねえのかこのアマ!」
 
 
女は丸裸のままガタガタと震えた。
 
 
「だ・・・だって、部屋が暗いんだもん。どっちが右頬だかわかんないよ」
 
 
ナザロフは女の頸元を軽くしめた。
 
 
「女はお前だけじゃねえ。覚えとけ」
 
 
しゃくりあげる女の脚を男は構わずに割る。
 
 
「見てろよルパン。オレが味わされた屈辱、憎しみ、たっぷりと可愛がってお返ししてやる」
 
 
ナザロフは女の裸体に圧し掛かっていった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
次元って、どーーしてこう負傷させたいキャラなんだろう。ラッキーはテレスペ「ロシアより愛をこめて」ブッチャーは新ル「君はネコぼくはカツオ節」のゲストキャラ。やじきた珍道中みたい。公式を下地にすると脚本までそれっぽくなるのう。06/3/11
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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