2      冷蔵庫2
 
 
 
はぁ・・・はあっ・・・次元のばか・・・。
 
なんで、オレがこんなに苦しんでるのに助けに来ねえんだよ。
 
ここんとこ、ずっとそうだった。
 
今まではさ、俺が不二子にでれっとしてたりしたら、ヤキモチやいてくれてたじゃない。
 
「行くな!」とか「あの女狐」とか「また騙されてるんだ」とか。
 
ああ、心配してくれてる、オレのこと本気で愛してくれてるんだな、って。
 
それが嬉しくてさ、つい次元の目の前で女といちゃついてみたり、わざと騙されてみたり。
 
だって、そうしたら、お前必ず助けにきてくれたんだもん。
 
「見ちゃおれんな・・・危なっかしくて」って。
 
その一言が、どんなに嬉しかったか、わかる?次元。
 
お前以外、だーーれもオレのこと、そんな風に言っちゃくれなかったよ。
 
「あいつは何でも出来る奴だ」とか「恐ろしい男だ」とか「ほっといても大丈夫だ」とか・・・さ。
 
オレだって、どうしたら他人に甘えられるか判んなかった。
 
ピリピリして「ルパン帝国のボス」って顔して、どうやったら周りの連中に気づかれずにお前に甘えられるかなぁって。
 
そしたらお前、オレが女といちゃついてる時に必死になってくれるんだよね。
 
「これだ」なんって思っちゃったりしちゃったり。
 
でも・・・この手ももう通用しないみたい。
 
お前の目があきれ返ってる。付き合いきれねえといってる。仕方なく助けに来てるのが判る。
 
そして・・・いっくら不二子とべた付いてみせても「やってられねえ」って五右ェ門と一緒にどっかいっちゃうんだ。
 
ばかばか、次元のばか。そうじゃない、違うんだ。
 
・・・・あれ、・・・・誰か・・・いる。
 
次元?次元、やっぱりオレを助けにきてくれたの?
 
 
 
3/27(Mon) 22:27
 

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Last updated: 2008/2/27