急に寒くなってきた。
頭をあげると天井に霜が這っていた。
こりゃ本当に冷蔵庫だ。いや、冷凍庫?
うう、ぶるぶる。
オレ冷え性。次元は女みてえだってからかいやがるけどさ。
緻密で堅牢な牢獄より単純で掴みどころない、こんなとこの方が案外抜け出しにくいもんだよな。
・・・目がかすんできやがった。
目の前にぼんやりと大柄な、逞しい男の姿が見える。
あの、帽子の形。次元だ。間違いねえ。
どうやって入り込んだか知らねえが、そうだよな。
次元ならきっと助けに来てくれると信じてた。
「・・・おい、大丈夫か」
大きな、ごつい手がオレの細い腕を纏うように包んだ。
みるみるうち、じわっと涙が出てきた。
「・・・じげーーん・・・」
オレはそのまま、男の胸に倒れこんだ。
シャツを握り締める。すると。
「む・・・。いや、次元じゃないが・・・」
困ったようにもぞもぞとその影はゆらいだ。
重くなる瞼を懸命に持ち上げると、よく見知ったギョロ目がとまどいながら、オレを真直ぐ見つめてた。
「と・・・とっつあん?」
いつも小説はすぐ長編になって全体のシナリオを考えてから移るので中々進みません^^;プチ小説は、そういうの抜きに行き当たりばったりに妄想の進むままやったらどうなるかな、というものなので、これからどうなるか自分にも判らないです(笑)
4/13(Thu) 09:56
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