暗い駐車場に入っていくと、中央に雨に濡れて腐ったような不法投棄ゴミが平らに広がってた。
扇風機や材木もあるが、雑誌がやたら多い。
昔、土手に捨てられてたエロ本を思わせる。
そこに私はある雑誌を発見した。
夢の中ではついに廃刊となったアクションの代わりに、その後モンキーさんがルパンを時々執筆してるという噂の雑誌「COMIC」。
バインダーに挟まってる。
本が汚いのも構わずバラバラと捲る。
殆ど、中高年夫婦向きの上品なコラム誌だが、そこにルパンの漫画が!
内容はルパン・次元・ゴエがそれぞれエプロンつけて、誰が一番料理が上手いか競う物だった。
表紙はでっかいケーキの写真。
ケーキの作り方を、ルパン達が解説して行くレピシ漫画らしい。
何時の間にか横にI本さん(伏字になってない)が来て教えてくれた。
「モンキー・パンチが昔、2度だけ執筆したという幻の雑誌。掲載号も不明。それに偶然当たるのは難しい。雑誌は横が紐で閉じられてるのが特徴」
え。それってこれじゃないの?
2度だけとは・・・。私はもっと執筆したかと思ってた。これがその本だとするとお宝大発見。
気づくとI本さんの姿は見えなくなってた。まるでお告げをする仙人だな。
私はページを捲った。
いきなり原ゴエがグリーンのチェックの三角巾とお揃い柄のエプロンつけて、七面鳥をオーブンで焼こうとしてるコマに遭遇。
五受けさん喜びそう。でも、顔はきりりと少年のよう。そこはさすが原ゴエだ。
その向こうで次元。
エプロンはビビットなピンク。今度は次受けさんが喜びそうだ。
しかし、やる気なさそーーに料理用の酒をソファーに寝っ転がって飲んでる。
中身はもろに攻めだ。
しかし・・・ルパンのエプロン姿が中々出てこない。
ルパンは原作の世界まで攻めキャラにされたのだろうか。
悲しくなったので次元に聞いてみた(突然2次元の住人)
「あのう・・・ルパンは?」
すると次元とゴエが指を指す。
その先には、シンプルな黒いエプロンをつけて、優雅にテーブルを整えていくルパン。
次元が言う。
「一番、料理が上手いのはルパンさ。俺達には、あんな繊細な料理はつくれねえ」
ゴエもいう。
「まこと。あやつには敵わぬ。実にあやつの手料理は美味い」
二人してルパンをべた褒め。
愛おしそうにじっとルパンを見ている。
ルパンはそれを聞いて調子に乗ったか、嬉しそうにケーキを仕上げて一言。
「ルパンの、お料理天国でしたぁvv」
両手を顎の下でひろげる。
可愛い!
黒エプロンなのに一番可愛いじゃないか、さすがルパン(どこまでもル受け眼線)
やった、やはりルパンは原作では受けなのねっ。
即行、その本を脇に抱え家に持ち帰った私なのでした。
5/12(Fri) 19:10
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